フロートテレビボードに多くの機器類をスッキリ収納

大きなテレビの普及とともに音にもこだわりを持つ方が増えています。
そうなると機器類も増えていき、テレビボードに収まらないという
お悩みを持つ方も少なくありません。

そこで、ここではフロートテレビボードというシンプルな形でありながら
ミリ単位の収納スペースの調整により全ての機器類を収納したという実例を
紹介させていただきます。

目次

フロートテレビボードにすべての機器類を収めたい

お客様から

新築物件にてフロートタイプのテレビボード設置を検討しております。

—中略—

簡単ですが、以下現状と要望です。
(素人のため実現性は無視して、ひとまず羅列しております)
・設置する壁幅は1800mm
・ただし、設置するフロートボードのサイズは未定(貴社規格品とするか)
・ホームシアターのアンプ/HDDレコーダー/センタースピーカーを配置したい
・フロートボード内にはアンプを配置するため、可能であればどこかに排熱口を追加したい
・フロートボード内の各室に配線を回す可能性があるため、各間仕切りは切り欠きがほしい

というお問合せがあり、
さっそくフロートテレビボードの設計に取り組みました。

現状の写真はこちらです。

ミリ単位で有効寸法を入れていく

お客様からは
現状の写真と
収納を希望する機器類の寸法をいただいたのですが

テレビボードを設置する壁の幅が決まっているので
内部にすべて収納できるのだろうかという心配がありました。

そこで図面にはミリ単位で有効寸法を入れ、
機器の持つ熱の放熱方法も書き入れ、

さらに図面の解説動画も撮って確認していただくことにしました。

解説動画を撮った理由は
一般の方は設計図というものに馴染みが無いので
設計コンセプトをできるだけ具体的に説明したかったからです。

細かな訂正を重ねていく

完全オーダー品ですから
図面を一度書いたからそれで終わりということではありません。

まずこちらで図面を書かせていただき、
お客様が訂正してもらいことを伝えていただくようにしています。

一度も訂正が無く、
そのまま製作する例も少なくありませんが、

このように収納する機器類が多ければ
収納力とデザインの両面を考えなくてはいけませんので
細かな訂正を重ねていくことになります。

長ければ一ヶ月から3ヶ月に及ぶこともあるくらいです。

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仕上げの建材選びこそ慎重に



テレビボードはリビングの「顔」になるわけですから
建材選びも慎重になるわけです。

k-designのフロートテレビボードは
発表当時から「選べるカラーの豊富さ」にこだわったのは、

インテリアコーデイネーターの皆さんは
カラーの見本帳を常に持ち歩き、
家と家具とのカラーバランスを常に意識しており、

インテリアのコーディネートにおいて
家具の色は少しの妥協も許されないということを知っているからです。





お客様のご要望は「白」いテレビボードにしたいというものでした



お客様のご要望は
「白」いテレビボードにしたいというものでした。

「白」と言っても
無地のものから木目調のもの、
石目調のもの、

さらに
艶有りか艶なしと選んでいくと
結構な数になります。

お客様も迷ったと思いますが
最終的に5枚に絞ってサンプルを取り寄せることにしました。





テレビボードを設置する高さは床から浮かせる寸法を基準にすることに



壁掛けテレビにするときに
一番悩むのはテレビの高さです。

離れて見る距離、
ソファーの座面の高さにより
見やすさが変わるからです。

それに加え
テレビボードの高さも微妙に気になるものです。

一般的な高さというのはありますけど
それもあくまでも参考寸法なので
この例の場合は

話し合いの結果、
床からどのくらい浮かすかということを
基準にすることにしました。



機器類の熱の放出はスリット状の通気孔とした



テレビボードに機器類を納めたときに注意しなければいけないことは
内部にたまった熱の放出の仕組みです。

通常でも仕切りの部分と底板に通気のための穴を開けているのですが
機器類によってはそれだけでは足りないということもあります。

ですから
最近ではカウンターにスリツト状の通気孔を開けることを推奨しています。









完成写真











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この記事を書いた人

【フロートテレビボード開発者】
2004年にフロートテレビボードを開発した家具デザイナー
従来のテレビボードの欠点を解消するために、テレビボードを浮かせて配線を収納する構造を考案
ハウスメーカーや設計事務所などから多くのオーダー家具の依頼を受けている
住宅の設計担当者やインテリアコーディネーターの講師も務めている

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