音響とデザインが融合する、ホームシアター用のフロートテレビボード

カワジリデザインが手掛けるフロートテレビボードは、単なる収納家具ではありません。それは、音響とデザイン、そして耐久性を追求した、まさに「作品」と呼ぶにふさわしい存在です。

今回、ご依頼いただいたオーナー様は、リビングにホームシアターシステムを構築するにあたり、88インチの大型テレビと、それに付随する機器類、そしてスピーカーを収納できるフロートテレビボードを求めていらっしゃいました。オーナー様が作成された詳細な図面を元に、カワジリデザインが培ってきた技術とノウハウを注ぎ込み、理想のテレビボードが完成しました。

目次

オーナー様が作成された詳細な図面

オーナー様はこの図面を見るとお分かりのようにしっかりしたビジョンをお持ちでした。

ですから

こちらは
製作可能な図面にするだけで済みました。

注意しなければならないことは
耐荷重はもちろんのこと、

スピーカーを収納するので本体が歪まないような構造にする必要があるのですが、

カワジリデザインのフロートテレビボードは2004年の開発時から

歪まない構造、つまりフラッシュ構造ではなくすべてコア材構造としています。

歪まない構造へのこだわり

ホームシアターの核となるスピーカーを収納するとなると、構造への配慮は不可欠です。カワジリデザインでは、創業以来、フラッシュ構造ではなく、全てコア材構造を採用。これにより、本体の歪みを徹底的に防ぎ、長年にわたって安定した品質を維持します。

また、扉の開閉にもこだわりました。ソフトダウンステーを採用することで、音響機器に影響を与える振動を極限まで抑制。さらに、扉とキャビネットの密着性を高め、ガタつきのない、スムーズな開閉を実現しています。

カワジリデザインのフロートテレビボードの扉は、一見するとシンプルなガラス面に見えますが、その裏側にはフレーム構造が隠されています。このフレームは、ソフトダウンステーの取り付けを可能にするだけでなく、扉とキャビネットの隙間をなくすという重要な役割も担っています。フレームを上下だけでガラスやアクリルを挟む構造は、強度が弱く振動に弱いという欠点があるため、カワジリデザインでは採用していません。

フロートテレビボード扉

耐荷重への挑戦

徹底的に強度を追求した結果、W2000のテレビボードで約70kgという重量になりました。今回のW3000のテレビボードでは、なんと約100kgにも達します。しかし、これはあくまでボード本体の重量。これに加えて、テレビや機器類、メディアなどの重量が加わることを考慮すると、耐荷重200kgという数値は、決して過剰なものではありません。カワジリデザインは、安全性への妥協を一切許しません。

カワジリデザインの変わらぬモットー

カワジリデザインのものづくりは、常に安全性を最優先に考えます。その上で、デザイン性、耐久性、そしてメンテナンスフリーを追求し、お客様に満足いただける製品を提供しています。価格を抑えるために構造を簡略化するようなことは決してしませんし、そのようなご依頼にも一切応じておりません。

カワジリデザインの技術と哲学が凝縮されたフロートテレビボード

今回、完成したフロートテレビボードは、まさにカワジリデザインの技術と哲学が凝縮された一台です。

それではこのフロートテレビボードの製作写真と完成写真をごらんください。

設計図面

※断面詳細図は公開しません。

製作写真

完成写真

カワジリデザインは、これからも安全性とデザイン性を両立させた、妥協のないものづくりを続けていきます。

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この記事を書いた人

【フロートテレビボード開発者】
2004年にフロートテレビボードを開発した家具デザイナー
従来のテレビボードの欠点を解消するために、テレビボードを浮かせて配線を収納する構造を考案
ハウスメーカーや設計事務所などから多くのオーダー家具の依頼を受けている
住宅の設計担当者やインテリアコーディネーターの講師も務めている

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