フロートテレビボードの設計施工は慎重に【危険が常に伴います】

フロートテレビボードを2004年に開発して、
ようやく検索でもフロート(浮いている)テレビボードという言葉が見つかるようになりました。

k-designのホームページやメルマガ、LINE@やSNSなどでも
設計のヒントとなることをたくさん発信していますから、
本来公にしない扉のディテールやテレビボードの構造についても公開しています。

つまりいくらでも真似しようと思えば真似することができます。

それはそれで構いません(防ぎようもありません)が、
扱いについては自らのプライドと照らし合わせて判断すれば良いことだと思っています。
(そっくりそのままの施工例もあります)

見た目だけを真似する危険さ

フロートテレビボードはカッコイイ反面、安全性に疑問を持たれるということを
常に認識しなくてはいけません。(怪我や事故があっては大変です)

検索で見た目がそっくりのテレビボードを見たときには
サイトを訪れてどのような施工をしているかを見ることがありますが
扉のディテールを見て破損しやすいと感じたり、本体の耐荷重は大丈夫だろうかと思うこともあります。

置き式のものと違い、フロート式は細心の注意が必要

フロート式とするということは壁に固定することですから、
耐荷重はもちろんのことテレビボード本体の強度がしっかりとしていなくてはなりません。

耐荷重は最低でも100kgは欲しいところですし、
テレビボードもキャビネットが歪まない構造にしなくてはいけません。

特にセンター部分は歪む傾向がありますので
一定間隔で支えの仕組みを施す必要があります。

例として1800サイズのテレビボードであれば両側だけの支えでは
時間が経つとセンター部分が下がってきます。

それも完成してから半年から一年後に現れてくるものですから
たちが悪いのです。

ドッコ式は壁からは外れないが手前が下がってくることがあります

家具屋さんのテクニックでは古くから壁に固定する方法として
「いんろう式」や「ドッコ式」というものがあります。

ただこの方法は家具のサイズ、特に奥行寸法と高さ寸法によっては
不完全になるということを考えなくてはいけません。

つまり家具の高さよりも奥行寸法が勝る場合には注意しなければいけないということです。

例としてk-designが設計施工したフロートテレビボードは
高さが17Cm(170mm)でテレビボードの奥行が50cm(500mm)のサイズでも100kgの重さには
じゅうぶん耐えれる構造であり、センター(真ん中)部分が歪むということはありません。

「いんろう式」や「ドッコ式」では絶対不可能です。

安全なフロートテレビボードの見分け方

これは簡単です。
テレビボードの構造と、支えの仕組みを公開しているかどうか、
それと任意でも構わないのでどのくらいの重さまで耐えれるという表示があるかどうかを
確認してください。ホームページに記載がなければ問合せをすると良いでしょう。

実際k-designもフロートテレビボードの耐荷重については公開していませんでしたので
問い合わせがあった時には最低でも80kg、100kg以上は耐えれる構造ですと言っていました。

実験結果では200kg以上という数字が出ましたが・・・

LIMIA (リミア)
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どれだけの設計、施工の事例があるか確認しましょう

フロートテレビボードという言葉自体新しく
施工事例がとても少ないものです。

ですが最近施工例が増えてきていますから、(画像検索、インスタ等)
問合せをする時にはどれだけの設計、施工の事例があるかを確認してみましょう。

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この記事を書いた人

【フロートテレビボード開発者】
2004年にフロートテレビボードを開発した家具デザイナー
従来のテレビボードの欠点を解消するために、テレビボードを浮かせて配線を収納する構造を考案
ハウスメーカーや設計事務所などから多くのオーダー家具の依頼を受けている
住宅の設計担当者やインテリアコーディネーターの講師も務めている

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