モダンリビングを際立てたフロートデザインのテレビボード
リビングに設えたのはフロートテレビボードです。
リビングから続くダイニングまで全体のカラーバランスがシックにまとめられておりインテリアに一体感があります。
大人コーディネートと言っても良い仕事の疲れを癒してくれそうなカラーコーディネートです。
リビングとダイニングは横に流れるように繋がって広さを感じさせますので友人を招いてのホームパーティでも真価を発揮するでしょう。
そしてこのようなシックなコーディネートは言うまでもなく目に入るパーツの質感もレベルを合わせる必要があるので小物に至るまでこだわりを求められると言っても良いでしょう。
しっかりとしたビジョンをお持ちのオーナー様からのご依頼
k-designはフロートテレビボードをご依頼されたのですが、オーナー様は初めからしっかりとしたビジョンをお持ちでした。
ですから私はデザインを整えただけだと言っても過言ではありません。
では送られてきたスケッチを見てみましょう。
このスケッチを見てみるとすでに寸法も入っており、全体のイメージまで現していますので
こちらはこれを浮かせるための技術的な方法を考えれば良いだけです。
そして図面を送り何度もチェックをしてもらいます。
その結果最終的に決まった図面がこちらです。細部にわたるまでの打ち合わせ内容が図面に反映していることがわかるでしょうか。
断面詳細図はフロートテレビボードの固定の肝となる部分を表して現場側に促します。
建設会社との打ち合わせは2ミリか5ミリかで揺れるほど妥協がないものでした
建築現場は図面通りに仕上げているとは言え、材料により数ミリの誤差は生まれるものです。
これは家具にも言えることで材料の伸縮や接着剤を使用することによりどうしても1ミリほどの誤差は生じてしまうものです。
現場に至っては壁が寸法通りだとしてもそこにクロスを貼るためのパテ(下地)が塗られ、クロスが貼られることで2ミリから3ミリも変わってくるものです。
ですから一般的には作り付け家具は現場の寸法より若干縮めて作りますが、その寸法は平均すると10ミリほどとなります。
つまり壁から壁までの家具は両側に5ミリほどの余裕を持つということです。
その5ミリはさきほど言ったとおりパテ(下地)とクロスが貼られることで隙間が空いても2ミリか3ミリほどとなり、コーキング処理をすることで隙間がなくなります。
妥協が許されない現場
建設会社とはこの寸法については何度も細かな打ち合わせを重ねました。
それはできるだけ寸法通りの物を作って欲しいという建設会社に対して寸法通りに作ると現場に入らないということをこちらが説明するからでした。
できるだけ隙間を無くしたい。でも入らなければ大変なことになるということで双方が決めたことは家具は2ミリか3ミリ小さくし、1ミリたりとも大きくしてはいけないということ。現場は必ず寸法通りにするというものでした。
その結果、図面では全体より5ミリ小さくしていますが、実際の現場では3ミリほどだったと思っています。
3メートル以上の家具では考えられない数字です。
業者の協力が何よりも大切
新築であれリフォームであれオーナー様のご希望を実現するべく業者が強力しない限りこのようなインテリア空間は実現しません。
今回のプロジェクトは特に妥協が許されなかったので無事に納まった時の安心感もひとしおでした。
工事業者は家の完成を見ることが少ない
工事業者は工程通りに現場に入り、作業を終えたら終了です。
そして次の現場へと移っていくのですから家の完成を見ることはありません。
見れるとしたら点検時くらいのものと言っても良いでしょう。
ですから私もフロートテレビボードの製作と施工の管理まではしますが家の完成を見れていないんですね。
ですからオーナー様から写真を送っていただくようにお願いをしているのです。
オーナー様と建設会社様からいただいた写真に感動
自分がプロデュースした家具(フロートテレビボード)に感動するなんておかしな話だと思われますが、家がどんな雰囲気になっているかは見るまでは分かりませんしフロートテレビボードは違和感なく納まっているのだろうかと気になるものです。
それに特注家具にはカタログがないということもありこのように完成写真をいただけることには感謝しています。
O様、A建設会社様本当にありがとうございました。