25キロのアンプを二列に収納できる本格ウォールナット製テレビボード

 

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おしゃれで強度もあるテレビボード

 

おしゃれなテレビボードの弱点は重量のある機器類を収納すると棚板が曲がったり放熱がされなく内部に熱がたまるという声を聞きますが、それは無理もないことだと思っています。

ですからオーディオマニアの方のためのテレビボードを探さなくてはいけないと思いますが、お持ちのアンプの大きさに合うものを見つけるとなるとそれもむずかしそうです。

まさしくそのようなお客様からテレビボードの依頼があったわけですが、アンプの重量に耐えるだけではなくおしゃれなものにしたいという希望も伝えられました。

そこで、見た感じはあまりゴツくはなく、さりとてシンプルな中にも高級な質感を持つものとしてこのテレビボードを設計し製造しました。

設計の手順としてはまず20kg以上もあるアンプの重さに耐える構造にするため棚板の厚さを30mmにしました。
そしてその時に棚板を分割するとただの収納箱に見えてしまうので横一列にすることにしました。しかも可動式としています。

そして全体の構造も厚い材料で組み立てたのならやぼったくなるので目に入る部分の厚さは15mmとしました。しかしただ薄い材料を使ったのなら強度不足になるわけですからもちろん二重構造としています。

でもこの写真を見る限りでは厚さは感じませんよね。

その理由は説明するより以下の製作中の写真をごらんいただければ分かると思います。

 

プラン図

プランとしてはあまり存在を主張しないタイプのホワイト基調としたものとしっかり存在を主張する木目のタイプの二つを提案しました。

 

 

製作途中

ボックスは天板と棚板以外はブラックとしたのは主張を抑えるためです。

 

 

ディテール

 

 

 

木目の確認

 

 

仕上げの材料のウォールナットも板目と柾目、さらに横目といろいろな組み合わせをしました。
さらに天板の薄く見える木口(こぐち)にも無垢材を付けているためキズが付きづらくしています。

面白いのは仕上げの材質を変えるだけで家具がまったく違ったものに見えるということです。

 

完成

 

いかがでしたか。構造の過程を知るとまた違って見えませんか?

最後までごらんいただきありがとうございました。

 

 

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この記事を書いた人

【フロートテレビボード開発者】
2004年にフロートテレビボードを開発した家具デザイナー
従来のテレビボードの欠点を解消するために、テレビボードを浮かせて配線を収納する構造を考案
ハウスメーカーや設計事務所などから多くのオーダー家具の依頼を受けている
住宅の設計担当者やインテリアコーディネーターの講師も務めている

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